◆洛星中学・高等学校インタビュー 第1回
inter-edu's eye
「キリスト教カトリック精神に基づく“全人教育”」を目標に掲げ、創立60周年を迎えた男子校、洛星中学・高等学校。「身体と心の居場所」を作ることを重視し、授業、クラブ活動、行事などさまざまな場面で、生徒一人ひとりが活躍できるステージを用意し、生徒の自主性をはぐくんでいる。また、中高一貫ならではの特色ある教育や進路指導でこれまでに高い進学実績を残している。同校ならではの生徒の自主性を育成するプログラムはどのようなものなのか。また、特色ある教育とは何か。阿南孝也校長に話をうかがった。
阿南 孝也 校長 | |
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1954年7月28日 京都市生 1973年 大阪教育大学附属高等学校天王寺校舎卒 1977年 京都大学工学部資源工学科卒 1980年 同大学院修士課程修了 大阪府の公立中学校を経て 1982年 洛星中学・高等学校教諭(数学科) 2004年 同校校長就任 現在に至る |
【第1回】生徒の自主性をはぐくむ教育
生徒一人ひとりが活躍できるステージを用意
インターエデュ(以下、エデュ):まずは私学の魅力について教えてください。
阿南 孝也校長(以下、阿南校長):私学は、キリスト教や仏教など宗教に基づいて教育を進めている学校が多く、どの学校も建学の精神はずっと変わらないというのがはっきりとした違いかと思います。
本校の建学の精神は、「キリスト教カトリック精神に基づく“全人教育”」です。すべての人は皆、神に愛された存在だというのが根底にあり、一人ひとりの命、能力はかけがえのないもので、その能力を伸ばすということが大事であると考えています。キリスト教系の学校で進学校が多いのは、能力を磨き、伸ばす場であり、その結果、進学する生徒が多いからです。勉強も行事もクラブ活動も、さまざまな能力を伸ばす場であると考えています。
エデュ:「さまざまな能力を伸ばす場」としてクラブ活動も重要視されているそうですが、いかがでしょうか?
阿南校長:クラブ活動は、高校2年までは参加するよう指導しています。教職員も全員でそれぞれのクラブの顧問を担当しています。本校は、クラブの数が多く、全部で40近くあります。生徒自身が活動したいものがあれば、手続きをした上で同好会として活動することもできますし、さらに生徒たちの投票によってはクラブに昇格することもできます。
学習だけでなく、クラブ活動も重要視しているのは、一人ひとりが活躍できる場をたくさん提供したいと考えているからです。そして、放課後の居場所になってほしいという思いもあります。
エデュ:クラブでは学年のつながりではなく、先輩・後輩のつながりも大きいのではないでしょうか?
阿南校長:もちろんそうです。文化部は、中学・高校合同で活動していますから先輩・後輩のつながりは大きいです。たとえば、オーケストラ部は、学年同士というよりも同じ楽器同士でのつながりは大きいと思いますし、中学で初めて楽器を持つ生徒に対しては先輩の音色を聴いて模範にしたり、アドバイスを聴いたりして力をつけています。
⇒第2回 「さまざまな能力を伸ばす場としての行事。『本物』に触れる機会を」
洛星中学・高等学校 | |
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